December 24th, 1957 (tuesday)
その時、翼端の下あたりを、月光に映える白い霧海を背景にして、黒い影が一つ、すばやくよぎった・・・
フレデリック・フォーサイスの名作、「シェパード」の一場面を再現。
毎年クリスマスシーズンが来ると、この物語を思い出して胸が熱くなります。
作中で登場するのは、主人公の搭乗機がデ・ハヴィランド製ヴァンパイヤ ジェット戦闘機、そしてもう1機が同じデ・ハヴィランド製レシプロ/プロペラ仕様の爆撃機、モスキート。
上の写真は、単行本カバーに描かれた構図でアレンジしてみました。
夜間のお話なので、全体に画面が暗いですが、お許しください。
『 こちらチャーリー・デルタ。離陸完了。ただいま車輪を格納 』
「ハッピー・クリスマス」
・・・驚いたことに、それは第二次世界大戦で活躍した戦闘爆撃機、デ・ハヴィランド製モスキートだった。
脚を引っ込めたままのモスキートが、地面すれすれに轟然と飛び去った。
風防の横に上げたパイロットの手を、一瞬、わたしの眼はとらえた。
「Happy Christmas !」
フレデリック・フォーサイス著、篠原 慎訳「シェパード」
・単行本 - 昭和50年12月10日初版発行
・文庫 - 昭和57年5月15日初版発行 (ISBN4-04-253705-7)
角川書店発行